第177章 彼は彼女を温めた

そのとき、楓の館の中。

星野夏子はシャワーを浴びた後、ようやく少し目が覚め、全身の疲れも和らいだ。階下に降りると、藤崎輝はすでに夜食を作っていた。

「明日の朝礼は何時から?」

星野夏子はお粥を口に含みながら、突然明日の仕事初めの朝礼のことを思い出し、向かい側で優雅にお粥を飲んでいる男性を見上げて、口の中が半分ふさがった状態で尋ねた。

藤崎輝は横にあったナプキンを取り、軽く口を拭いてから顔を上げて彼女を見た。「朝の9時半だ」

夏子さんは頷いて答えた。「じゃあ9時に会社に行きましょう。今夜はみんなかなり遅くまで遊んでいるでしょうから。さっき梅田さんに電話で聞いたら、まだ解散していなくて、もう10時近いのに、まだ盛り上がっているって」

「10時半に解散して、木村大輔たちが後片付けをする。君は心配しなくていい」