第326章 蜷り合う温もり(一)

星野心は話しながら、体を密着させ、橋本楓をしっかりと抱きしめた。小さな顔を彼の広い背中に押し付け、鼻をすすりながら、かすれた声で言った。「どんなことがあっても、絶対に手放さないわ。楓、あなたがまだ怒っているのは分かってる...これは全て私のせいだから、あなたを責めないわ。あなたがどうしようと構わないけど、私があなたについていく決意だけは邪魔しないで!」

星野心は感情を込めて話し、美しい瞳には薄い涙の光が揺れていた。橋本楓の腰に腕を回し、慎重に彼の前に移動して、涙目で彼を見つめながら、情熱的に言った。「今までは、あなたが私に合わせてくれたけど、これからは私があなたに合わせるわ。あなたを追いかけるの...どんな遠くても、最後まであなたのそばにいるわ。ただ、私たちの間のすべてを諦めないでほしい...あなたを愛してる、何よりも、楓...」

橋本楓はずっと黙ったまま、目の前で心情を吐露する星野心をじっと見ていた。最後の言葉を聞いたとき、彼の目の中の光は測り知れないほど深くなった—

彼はこの瞬間、躊躇していた。今の星野心の言葉は本当なのか、それとも彼をドラマの主人公のように扱っているだけなのか?

彼は星野心の本質が見えなくなっていた。彼女のどの面が本当の彼女なのか区別がつかなくなっていた。

しかし、星野心は彼に考える時間を与えなかった。彼の表情が和らいだように見えると、つま先立ちして彼の薄い唇にキスをした。両手は彼の腰から離れ、首に回し、大胆に彼の冷たく閉じた薄い唇を開かせた...

「楓...拒まないで...拒まないで...本当にあなたが必要なの、見捨てないで...すべてを過去にして、私たちはきっとうまくいくわ」

星野心は泣きながら言い、弱々しい声には悲しみが満ちていた。必死に彼に寄り添い、彼の温もりを求めた。キスをしながら、彼女の手は落ち着かずに彼のシャツの中へと探り、あっという間に数個のボタンを外し、たくましい胸の大部分を露わにした...

橋本楓は静かに立ったまま、動かず、星野心の誘いに身を任せていた。体の横に垂れた両手をわずかに締め、どれほどの力を使ったかわからないが、ゆっくりと上げて、彼女の細い腰に軽く腕を回した...

星野心はそれを見て、手を彼のベルトに伸ばし、ベルトを外そうとしたが、その動きは橋本楓によってすぐに止められた。

「楓...」