星野夏子の興味津々とした顔を見て、藤崎輝は穏やかに微笑んだ。「どんな結婚式かは、明日わかるよ」
実際、今でも結婚式を楽しみにしているものの、彼女の心の中ではもうそれほど重要なことではないような気がしていた。特にここ数日間、彼女はすでに十分幸せで満足していた。
「結婚式は兄さんが自ら設計したのよ。夏子さん、兄はロマンチストではないけど、この結婚式のために頭をひねって、あなたに忘れられない結婚式を贈りたいと思ったの。どう?兄は良い男でしょう?」
藤崎凌子はアルバムを手に取り、片付けながら言った。「もういいわ。兄さんから今電話があって、もう向こうに着いたって。あなたたちを早く休ませるように言われたわ。明日は朝8時過ぎにメイクさんが来るし、もう12時近いわ。それに菜々さんも、早く休まないと。お腹の中にもう一人いるんだから!」