第355章 ベッドのそばで彼女の世話をする4

この人生で、彼女は本当に二度と立ち上がれないのだろうか?

安藤若菜は諦めなかった。彼女は歯を食いしばって、今日は一人でリハビリをすることに決めた。誰にも支えてもらわずに!

両手で手すりを掴み、安藤若菜はゆっくりと体を起こした。島村おばさんが彼女を支えようと近づいてきた。

「大丈夫です、自分でやります!」彼女はきっぱりと断った。

島村おばさんは何か言いかけたが、結局何もしなかった。

これまで長い間練習してきたおかげで、彼女の腕の力はずっと強くなり、自分で立ち上がることもできるようになっていた。

しかし、最初の一歩を踏み出すことが、彼女にはできなかった……

一歩踏み出して転んでしまわないか不安だった。転ぶことは怖くなかったが、失敗することが怖かった。

今の安藤若菜は、まるで歩き始めたばかりの赤ん坊のように、一人で無力に立ち、最初の一歩を踏み出すことに恐怖を感じていた。