第356章 彼が突然死んでしまうのがとても怖い1

言い終わると、彼は振り返って歩き去り、彼女を一人リハビリ室に残し、彼女の生死など全く気にかけなかった。

安藤若菜は唇を強く噛みしめ、泣きたかったが、泣いても何の役にも立たないと思い、我慢するしかなかった。

藤堂辰也はあまりにもひどすぎる。彼女が立ち上がりたくないとでも思っているのか、彼女が努力していないとでも思っているのか?

なぜそんな言葉で彼女を刺激するのか。彼女は悲しんだり落ち込んだり、時には弱さを見せてはいけないのか?

安藤若菜は心の中で藤堂辰也を激しく罵ったが、彼女の心の奥では、彼が彼女のためを思い、彼女が立ち上がれるようにと願っていることもわかっていた。

でも彼の言葉は、本当に彼女の心を傷つけた。

悲しみと落胆の後、安藤若菜は再び勇気と自信を取り戻し、歯を食いしばって体を支えた。