二人は一晩中眠らず、しっかりと休息して体力を回復する必要があった。
ベッドに入ると、安藤若菜は藤堂辰也の腕の中に寄り添い、彼特有の匂いを嗅ぎながら、安心感を覚えた。
良かった、彼女が心配していたことは何も起こらなかった。
昨夜は一晩中無駄な心配をしていたけれど、それでも彼女は嬉しかった。なぜなら彼はまだ彼女だけのものだったから。
二人はとても長く眠り、午後になってようやく起きた。
夕食を食べた後、藤堂辰也は外出せず、家で仕事をした。安藤若菜はテレビを見て、9時になるとお風呂に入って休む準備をした。
藤堂辰也は仕事に集中できず、早々に寝室に戻った。
彼もシャワーを浴び、ベッドに横になった。しかし日中たくさん眠ったため、二人とも眠れなかった。
安藤若菜を抱きしめながら、藤堂辰也が目を閉じると、頭の中に藍田佳人の顔が浮かんだ。