第36章

そして、その古びた小さなテーブルには、いつものように、おばあさん自身が漬けた干し魚と一皿の青菜が置かれていた。

おばあさんがゆっくりと食べている横で、千雪は目を潤ませていた。この四年間、叔父は確かにおばあさんをきちんと世話していなかった。部屋には数え切れないほどの蚊や虫がいるのに、扇風機一つさえなかった。

「千雪、今夜が過ぎたら帰りなさい。ここには留まらないで」おばあさんは顔を上げ、震える声でそう言うと、激しく咳き込んだ。

千雪はすぐに立ち上がり、おばあさんの背中をさすった。彼女の顔色は老人と同じように青白かった。おばあさんは重病だった。冷酷な叔父は、彼女が毎月送ってきたお金をおばあさんの治療に使っていなかったのだ。

「おばあさん、一緒に行きましょう」おばあさんの手のひらに震える指で「行く」という字を書きながら、千雪は急いでおばあさんの荷物をまとめ始めた。自分のせいだ。おばあさんの病気を四年間も放っておいてしまった。今度こそ、どんなことがあっても、おばあさんをしっかり世話するつもりだった。