そこで彼女は素直に彼に抱かれるままにし、先ほどの不快感をすべて隠して、亀の甲羅の中の自分に戻った。
「お祖母様、この子はいないでしょう」冷泉辰彦は目を細め、身体中が落ち着かない西川若藍を冷たく睨みつけ、冷笑した。「西川若藍、あなたは本当に棺を見るまで涙を流さないのね。それなら私も容赦しないわ!」
「辰彦……」松本秀子は西川若藍の少しずつ死灰のように青ざめていく小さな顔を見て、心配になった。
「川口森、録音テープを持ってきて、ついでにその林田という者も連れてくるように!」冷泉辰彦は電話で冷たく命じ、深い瞳で西川若藍を見つめ、その目には容赦ない冷酷さがあった。恨むならこの女が余りにも情け容赦なかったせいだ。今日のこの暴露された場面は、すべて彼女自身が招いたものだ。