これらのネガティブなニュースの影響を受け、天藤会社の株価は再び下落し始めた。
しかし、この時私は冷静で、心の中ではすでに対策を考えていた。
午後、私はもう一度青木大学へ行った。
この日は、ちょうどファッションデザイン学科の卒業シーズンだった。
キャンパスに足を踏み入れると、青春の活力に満ちた大学生たちがあちこちにいるのが見えた。
今日が過ぎれば、彼らは皆社会に出ていくことになる。
卒業式のスピーチで、私は葉山夢愛の姿を見つけた。
彼女は壇上に立ち、意気揚々としていた。田中遠三が彼女を支えているため、彼女はすっかり成功者のように振る舞い、談笑していた。
しかし、私が今日会いに来たのは彼女ではなく、別の女の子だった。
人混みの中を半日ほど探したが、その子の姿は見つからず、心の中で少し落胆していた。ちょうど席を立って帰ろうとしたとき。