第148章:深山義彦、死ね!

身支度を終えた後、彼女はようやくのろのろと食堂にやってきた。彼女を見るなり、キッチンのシェフは既に用意しておいた栄養バランスの取れた朝食を運んできた。

一杯のキビと山芋のお粥、一杯の温かい牛乳、目玉焼き一つ、小さなパン二切れ。

確かに組み合わせは悪くなく、栄養バランスも良いが、あまりにも淡白で、見ただけで食欲がわかなかった。ここ数日はこのような食事ばかり。彼女は辛いものが食べたくてたまらなかった。

例えば、学生時代に大好きだった酸辣粉や麻辣湯、様々な屋台の焼き物や煮込み料理など。

ああ、きっと味覚がおかしくなっているのだろう。

縁子を妊娠していた時は、味付けの薄いものを好み、野菜や果物を好んで食べていたことを思い出した。今回は全く逆で、味の濃いものばかり欲しがっていた。