翌日の午前中、呉羽敏子と林艶子の二人は新鮮な果物を一籠と、カーネーションの花束を買いました。
二人は一人が果物を持ち、もう一人が花束を抱え、タクシーを降りると笑いながら市立母子病院に入っていきました。
彼女たちは最近調子が良く、給料が上がったおかげでブランド服を着るようになりました。二十歳そこそこの女の子たちは、少し身なりを整えるだけでなかなかの美貌を見せていました。
家政婦という仕事は体面のいいものではありませんが、技術がいらないし、ミスさえしなければずっと続けられます。彼女たちは学歴が低く、大学にも行っていないので、一般企業で働いても使い走りにしかなれません。今の給料は会社の雑用係やホテルのサービススタッフよりもずっと高いのです。
しかも食事と住まいも最高のものが与えられています。