夏目芽依はベッドに横たわり、うとうとと眠りかけていたとき、突然何かを思い出し、ぱっとベッドから起き上がった。
「しまった!」
丹精込めて用意したプレゼントがまだ羽柴明彦の部屋にある。彼の今の状態では、もし彼女が無断で自分の部屋に出入りしたことを知ったら、きっと彼女を八つ裂きにするだろう!
でも今は、待つ以外に方法がなさそうだ。
突然、恐ろしい考えが夏目芽依の頭をよぎった。盗む!
ダメダメ、彼女はすぐに頭を振って、その考えを振り払おうとした。盗むなんてバカげてる。サプライズを作るために、わざとプレゼントを羽柴明彦の枕の下に隠したのだ。これじゃまるで子ウサギが虎のお尻を触りに行くようなもの、死に急いでいるとしか思えない。
「もういいや、死ぬなら死ぬ!」彼女は再び横になり、布団をかぶって、もぞもぞと落ち着かない様子で、「もう、なんて面倒なんだ…」と口から様々な奇妙な音を出し続け、しばらくしてようやく眠りについた。