第145章 家族の事を気にかける

「芽依、時間があったら私の家に来なさい、明彦くんも一緒に連れてきて。」

電話を切ると、夏目芽依は緊張し始めた。前回羽柴おばあさんに会った時、彼女は大量の滋養強壮剤を贈ってくれたが、今でも冷蔵庫に静かに置かれたままだった。最初に羽柴明彦が素直にいくつか飲んだ以外は、彼女は全く手をつけていなかった。

今回はもしかしたら、彼女に任せた任務について尋ねられるのではないか。自分は全くそのために努力したことがなかった。もし再び二箱も滋養強壮剤を持ち帰らされたらどうしよう、内心とても抵抗があった。

「奥様、夕食の準備ができました。」鈴木ママが静かに彼女を呼んだ。

食卓に座り、夏目芽依は眉をひそめていたが、やはり話さなければならなかった。「おばあさんが私たちに時間があったら訪ねてほしいと言っていたわ。あなたが時間がないなら、私一人で行くけど。」