「どうしてこんなに遅く帰ってきたの?急いで会議室に来て、片桐社長がいらっしゃるわよ」会社に入るなり、夏目芽依は会議室に引っ張られた。
リトウプロジェクトの全メンバーに加え、カレンと片桐恭平も座っていた。皆の表情はあまり良くなく、何が起きたのか分からなかった。夏目芽依は急いで隅に座り、自分のパソコンを開いた。
「問題は皆さんもうご覧になったと思います。幸い、ウェブサイトは検収を通過しただけで、まだ公開されていません。そうでなければ、この問題は本当の意味での盗作に発展し、追及される責任は今よりもはるかに重大なものになっていたでしょう」
佐藤文太は眉をひそめていた。リトウプロジェクトの主要責任者として、全体のデザインやスタイルも自ら決定したものだ。彼の8年間のキャリアの中で、こんな悪質な問題は一度も起きたことがなかった。