昼食を終えた夏目芽依と金田凛香は、それぞれミルクティーを手に持ってデザイン部に入ると、突然、朗星の社員証をぶら下げた見知らぬ人々が彼女たちの横を通り過ぎ、会議室に入っていくのを目にした。
「新入社員?」金田凛香は好奇心から首を伸ばしたが、誰も応えなかった。
背後では、佐藤文太が自分のパソコンを抱えて近づいてきて、すぐに会議室に入り、ドアを閉めた。
「なんなのよ…」金田凛香は鼻っ柱を折られた気分で休憩室に戻ってきた。「見た?今、知らない人たちが何人か来て、私たちの会社の社員証をつけてたわ。文太さんと一緒に中で会議してるみたい」
夏目芽依はスマホを手に取った。まだ昼休みの時間だったが、今の皆さんは本当に仕事熱心だなと密かに思った。夜の残業はまだしも、昼休みまで犠牲にするなんて。振り返ると、田中隆たちが机に伏せて眠っているのが見えた。最近は彼らも大変だったのだろう。自分は今朝遅く起きたので、十分に眠れていたため、今は少しも眠くなかった。