第218章 惨く解雇される

「どういうことだ?」

「羽柴社長、来る前に言ったじゃないですか。この朗星はもう記者たちに囲まれていて、あなたは会社の株主で、普段はめったに会社の事に関わらないのに、よりによってこんな時に来るなんて、彼らは絶対に大騒ぎするでしょう」木村城太は頭をかきながら、目の前の状況を見て、自分一人で羽柴明彦を連れて包囲網を突破する自信はなかった。どう考えても犠牲は避けられない。

羽柴明彦は携帯を取り出し、金田直樹に電話をかけた。

「朗星ビルの下にいるんだが、入口は人だらけだ。下りてきて迎えてくれ」

金田直樹は息を飲んだ。彼はやっと上に逃げてきたところなのに、この男は自分にまた下りて死にに行けというのか。「うちの会社の裏にグルメ通りがあるの知ってる?そっちから入ってきてよ。秘書に裏口を開けさせるから」