羽柴悠真について三階の屋根裏部屋に着くと、彼が古い物の山から取り出した、一目で相当な年代物とわかる小さな箱をテーブルに置くのを見た。「これだよ」
羽柴明彦は手を伸ばして小さな箱を開け、中を覗き込んだ。
「当時、隼人は身に何も持っていなかった。ずっとここに保管していたんだ。いつか君が思い出して取りに来るのを待っていたんだよ。これらの品はずっとこの箱に保存されていた。なくしたら君に申し訳ないからね」と羽柴悠真は言った。「やっと持ち主に返せるよ」
リビングでは、羽柴美波がイチゴを一つずつ食べていた。
「ママ、彼らは何をしているの?何かを探すのにそんなに時間がかかる?」と彼女は好奇心を抱いた。
庄司美如は彼女を見て、「上に行って見てきたら?彼らが何をしているのか」
羽柴美波はすぐに首を振った。「私はドアの隙間から覗くようなことはしないわ〜」そう言って、また一つイチゴをフォークで刺して口に入れた。