第573章 背筋を伸ばしてね

田中晴は頬杖をついて彼女の手にある服をしばらく見つめ、ためらいがちに口を開いた。

「確かにあなたの言う通り、服をこのように改良したら前ほど露出は減ったけど、どう見てもフィギュアの再現度も下がってしまったわね〜」と言いながら、隣のフィギュアを手に取って比較し始めた。

周りの人々も次々と同意を示した。

夏目芽依は服を見て、またフィギュアを見て、「これでちょうどいいわ。みんなの原型を見たいという欲望を刺激して、より良い販促効果につながるわ」と言った。この理由は鈴木ママが考えてくれたものだった。

「でもね…」田中晴はもう一度じっくりと観察してから、「私たちのマーケティング戦略はセクシーなフィギュアキャラクターなの。集まってくる人たちは当然、視覚的な刺激も求めているわ」