「葛城院長、おめでとうございます。貴校の学生がまた第…」
リストが更新されるとすぐに、スタッフの一人が葛城院長に祝福の言葉をかけた。
周りの人々も同調した。
彼らは話しながら、大画面の中央を見つめていた。リストはすでに更新され、今や全員がその内容をはっきりと見ることができた。
葛城院長を祝福していた人は、この瞬間、突然声を失った。
葛城院長の口元に浮かんでいた自信に満ちた笑みが、突然消えた。
互いに祝福し合っていた他の人々も、急に静かになった。
物理実験室の一階ロビーは、かつてない奇妙な静けさに包まれた。
江戸川院長と八雲健二たちが出口に向かって歩いていた。二人とも思いに沈んでいた。
そばにいた教師の一人が、背後の異常な静けさを感じ取り、足を止めて振り返った。彼は完全に凍りついた。「江、江戸川院長…あの…秋山直子さんが…入ったようです…」