496家族の希望!直子さん(一更)

研究所は東京と、徳田家と密接な関係があるのに、徳田校長がどうしてそんなに簡単に後継者を決めるだろうか?

彼が当初、坂本明の足跡を辿って長浜町に行った時、すでに秋山直子の家族を見分けていた。

本来なら彼は彼らを研究所に関わらせるつもりはなかったが、過程で秋山直子の才能があまりにも見過ごせなかった。彼女は普段は気ままだが、ある分野での執着心は宮本新次に劣らなかった。

彼はそのまま千葉に三年間留まることにした。

話を聞き終えた徳田執事は唇を引き締め、テーブルの横に立ったまましばらく呆然としていたが、やがて我に返り、頷いた。「なるほど」

少し間を置いて、徳田執事は再び顔を上げた。「宮本教授の...以前の側近はまだ研究所にいるのでしょうか?」

徳田執事は最初、秋山直子があまりにも若く、経験もないのにどうやってあの老いた研究者たちを抑えるのか、特に芳賀院長を...と心配していた。