数分前、霧島咲姫が階段を上がった後、朝霧翔真は落胆した表情で立ち去ろうとしていたが、神城連真と東條未煙が突然彼の前に現れたことに気づいた。
神城連真は朝霧翔真をちらりと見ただけで、何も言わずに階段を上がろうとした。
朝霧翔真はもちろん彼を簡単に上がらせるわけにはいかなかった。彼は長い間霧島咲姫をいじめ、さらには善悪も分からず彼女を罵っていた。どうして我慢できるだろうか?
しかも彼らがこの時間にここに現れたということは、きっと何か問題を起こしに来たに違いない。
何も言わずに、朝霧翔真は前に出て彼の行く手を阻んだ。「神城若様がこんな遅くにここにいるとは、何かご用件でも?」
神城連真は目を上げ、瞳孔は深く沈んでいた。「朝霧若様には関係ないことだ。」
二人が一緒に立つだけで、修羅場と化す。