第39章 結局は彼女の無能さ

東條未煙は眉をひそめた。誰が心変わりするというのだろう?神城淵司か?

神城淵司のことを考えると、彼女の瞳に再び憎しみの色が走った。ここ数日は霧島咲姫のことで忙しくて、あの老いぼれのことをすっかり忘れていた!

いいだろう、彼女に煌の世話をさせるというなら、徹底的に「世話」してやる。

神城家に戻ると、神城連真はすぐに使用人に煌を東條未煙に抱かせた。

東條未煙は受け取り、抱きかかえながら、霧島咲姫によく似た神城煌の顔を見て、千切りにしてやりたいと思った!

なぜ霧島咲姫はもういないのに、彼女の息子がここで自分を苦しめなければならないのか!

自分から門前に来たのなら、容赦しないでおこう。

東條未煙は煌を受け取り、抱きかかえた。彼は口におしゃぶりをくわえ、美味しそうに吸っていた。