第157章 成功

三ヶ月後

一条尭は会社で丸三週間家に帰らず、食事も排泄も全て会社で済ませていた。霧島咲姫は目の前のものを見つめ、目には涙が溢れていた。

成功した。

「咲姫!私たちは成功したんだ、本当に。」一条尭も少し興奮していた。これは彼の長年の夢だった。神城連真が彼らに再び資金とチップを提供してくれただけでなく、研究者もM国から専門家を一人と若手を一人連れてきてくれたとは思わなかった。

彼よりもずっと細やかな仕事をする人たちだった。

当初は半年以内に完成させる予定だったが、今や本当に実現できた。

そして先ほど霧島咲姫が機械を試したところ、本当に自分の考えを表現することができた。

機械は小型で持ち運びが可能で、自分の好きな声を録音することもでき、ロボットのような硬さもない。彼女はただ簡単な数字を入力するだけで、伝えたい内容を思う存分話すことができた。