第279章 煌の助け

しかし、この知らせが神城グループに伝わると、たちまち大騒ぎになった。

「こんなことがあっていいのか?神城家の財産を一人の女に譲るだけとは?」

「そうだよ、神城家の大爺様が老いぼれたのかもしれないね。あの女が一体どんな身分なのかはさておき、何年も会っていなかったのに、突然現れて、こんなにたくさんのお金を手に入れるなんて。我々の神城社長の株式よりも多いなんて……」

株主総会の開催と株式移転の知らせは、瞬く間に神城グループ中に広まった。

今や霧島咲姫は神城グループの最大株主となった女性となった。

数ヶ月前にこんなことを言っても、誰が信じただろうか?

神城連真が神城グループをどれほど優秀に率いてきたかはさておき、彼自身も株式の20%程度しか持っていなかった。しかし今となっては、すべてが未確定のようだ。