霧島咲姫が目を覚ますと、自分が神城連真のベッドにいることに気づいた。
彼女の視線は長い間、ベッドサイドテーブルの上の贈り物の箱に留まっていた。
それは彼が婚約者の東條甘音のために巨額を投じて手に入れたウェディングドレスだった。
この瞬間、彼女はそのウェディングドレスが特に目障りに感じ、自分の結婚式がこの男によって台無しにされたことを思い出した。
そのとき彼女はゆっくりと階段を降り、リビングに向かった。
神城煌は目覚めた彼女を見ると、すぐに駆け寄り、小さな体で彼女を抱きしめた。
「ママ、起きたの?」神城煌は大きな目をパチパチさせ、霧島咲姫の気分は一気に良くなった。
そのとき、神城煌は霧島咲姫の手を引いて、ダイニングテーブルに座らせた。「ママ、早く朝ごはん食べて。これはパパが特別に菅田ママに作らせたんだよ。二日酔いのスープもあるから、全部飲み干してね!」