第350章 再びトレンド入り

霧島咲姫は携帯電話を受け取り、顔の赤みがなかなか引かなかった。

神城連真はこの時説明した、「余計な詮索はやめて、ちゃんと仕事をしなさい!彼女は神城家の家政婦で、子供の世話を手伝っているだけだ!」

皆は驚いた。

この結果は誰も予想していなかった。自分の息子の家政婦だなんて、あまりにも無理がある説明だ。この神城社長は本当に冷酷だ!

皆は感慨深く思った。

神城連真が去るとすぐに、霧島咲姫は恥ずかしさと怒りで自分をオフィスに閉じこめた。

神城連真を善良だと思いすぎていたのだ。このような毒蛇が、どうして自分のために良い言葉を言うだろうか。自分も愚かだった!

しばらくして、霧島咲姫がまだそのような思いに浸っていると、結が駆け込んできた。「咲姫姉、咲姫姉、大変です!入り口にたくさんの記者が来て、あなたにインタビューしたいと騒いでいます!」

霧島咲姫は長い間考えた。自分の会社は最近経営が順調なのに、どんな弱みを無責任な記者たちに捉えられたのだろうか。

彼女は鏡の前で何度も自分のメイクに問題がないことを確認し、堂々と記者の前に現れた。来るべきものは、いつか向き合わなければならない!

「霧島さん、今朝あなたが神城グループの神城社長の車に乗って会社に現れるところが撮影されましたが、あなたと神城社長は仲直りしたのですか?」

「霧島さん、神城社長の婚約者である東條甘音さんは、あなたたちの親密で曖昧な行動の事実を知っていますか?」

「霧島さんは現在、神城さんと東條甘音さんの間に第三者として介入しているのですか?」

「……」

次々と浴びせられる鋭い質問に、霧島咲姫はこれらの記者たちは暇を持て余しているのではないかと感じた。毎日自分の揚げ足を取りに来るばかりだ。

この時、神城連真はオフィスに座り、このライブ配信を見ていた。

霧島咲姫は長い間言葉を練り、ようやく口を開いた。「皆さんご存知の通り、煌は私の息子です。シングルマザーが自分の息子の世話をすることに何の問題があるのでしょうか。皆さん、勝手な憶測はやめてください。今朝は私が仕事に遅刻しそうだったので、神城社長が親切に送ってくれただけです!」

霧島咲姫は答え終わるとすぐに立ち去った。

記者たちは顔を見合わせた。