第375章 科学技術展示会

神城煌はすぐに手を挙げた。神城連真は当然ながら上がりたくなかったが、霧島咲姫は息子と一緒に体験することを喜んでいた。

全員の視線が再び彼らに集まった。

神城煌と霧島咲姫の容姿があまりにも優れていたため、目の良い保護者たちは神城家の人間だと認識していた。

霧島咲姫は連真がきっと不快に感じていると思い、彼に無理強いはしなかった。展示会全体を通して、煌と一緒にすべてのプロジェクトを体験した。

午後の時間はあっという間に過ぎ、最後は学校が手配した写真撮影の時間となった。各クラスの集合写真の他に、保護者も自分の子供と一緒に記念写真を撮ることができた。

霧島咲姫は、自分と神城連真、神城煌の初めての家族写真がこのような環境で生まれるとは思ってもみなかった。心の中は限りない寂しさで満ちていた。

展示会が終わり、彼らは家に帰った。

翌日、霧島咲姫が会社に着くとすぐに、結が駆け寄ってきた。「咲姫姉、昨日はどうして来なかったの？あなたが言っていた既製服は午後に取りに行けるわ。知らないでしょうけど、昨日あの桐島若様がまた来たのよ！」

霧島咲姫は不思議に思った。この桐島耀真は一体何がしたいのだろう。自分はすでにこのプロジェクトから撤退したはずなのに、もう接点がないはずではないのか？

霧島咲姫は首を振った。「彼が何を考えているのか分からないわ！みんなを集めて会議を開きましょう！」

すぐに、全員が会議室に集まった。

各部門の人々が仕事の報告を始めた。

マーケティング部門が最初に発言した。「霧島社長、昨日までに、次のシリーズの衣服の注文は既に来年まで予約が入っています。最近のシリーズの市場規模は既に1億を突破しました。そのため、元の生産量を増やす必要があるでしょうか？」

霧島咲姫は手を振った。「いいえ、希少性マーケティングは私たちの出発点です。もし顧客の全ての要求を一度に満たしてしまえば、二度目の消費を促すのは難しくなります。デザイナーが少し大変でも、新作をもっと出す方が良いでしょう。決まった数シリーズを繰り返し販売し続けるよりも！」

全員がうなずいた。デザインであれマーケティングであれ、皆は霧島咲姫の戦略的な視点に感服していた。