第401章 雲深き意暖かし

夜になって、霧島咲姫はベッドに横たわっていたが、どうしても眠れなかった。

神城連真は彼女の様子がおかしいことに気づいた。「どうしたの?」

彼女は長いため息をついた。「煌の誕生日がもうすぐなの。以前の誕生日パーティーは、彼はあまり好きじゃなかったみたいだけど、今日学校で見てたら、クラスメイトたちとの関係も悪くないみたいだし、今年は煌の誕生日に友達を家に招待してみるのはどうかしら?」

神城連真はほっとした。そんなことだったのか。「いいよ、君の言う通りにしよう!」

翌朝早く、霧島咲姫は神城煌にこのことを話した。自分でも予想していなかったが、彼はすんなり受け入れてくれた。

夫婦二人は神城煌を新しい学校まで送っていった。

今回、二人揃って出席したのは、煌が再び批判を受けないようにするためだった。

思いがけず、二人が学校に着くと、校長先生が数人の幹部と共に校門で出迎えていた。

校長は三人を見ると、すぐに熱心に神城連真に手を差し伸べた。

「神城さん、ようこそいらっしゃいました!」

神城連真は実はあまり多くの人に知られたくなかった。派手すぎるのは煌にとって良くないと感じていた。「校長先生、気を遣わないでください。煌の入学手続きをして、すぐに帰ります!」

すぐに、校長先生自ら付き添って手続きはスムーズに完了した。

神城煌の新しい担任は彼をクラスに連れて行った。「みなさん、静かにしてください。こちらは新しく転校してきた神城煌くんです。みんな、歓迎してあげてください!煌くん、自己紹介をしてくれるかな?そのあと、みんなも自己紹介をして、お互いを知り合いましょう。」

神城煌はうなずいて同意した。全員の紹介が終わると、彼はすでに全員の名前を覚えていて、すぐに先生が指定した席に着いた。

多くの子供たちは神城煌の高い容姿を見て彼を好きになり、彼の年齢がそんなに小さいとは全く想像できなかった!

霧島咲姫は最近、必要なデザイン以外の仕事はすべて結に任せていた。

最近はずっと神城煌の誕生日パーティーの準備に忙しく、彼女は熟考した末、何人かの親しい友人を招くことにした。

すぐに、煌の誕生日がやってきた。

霧島咲姫は、煌がこんなに早く新しい集団に溶け込むとは思っていなかった。新しいクラスからもたくさんの子供たちがやってきた。