第443章 骨肉相食む

霧島咲姫は頷いた。「ああ!じゃあ行きましょう、病院の消毒液の匂いが強すぎるわ!」

桐島耀真はすぐに荷物をまとめ、霧島咲姫を郊外にある自分の別荘へ連れて帰った。

彼女はここ数日、心ここにあらずで、何か大切なものを忘れているような気がしていたが、思い出せないでいた。

桐島耀真は別荘を出た後、玄関先で電話をかけた。「どうだ?見つかったか?」

電話の向こうの人は頷いた。「ああ、すぐに倉庫に来てくれ!」

桐島耀真はすぐに車を走らせ、倉庫へ急いだ。

倉庫に着くと、守屋朝陽がすでに入り口で待っていた。

倉庫の中では、桐島忠と桐島詩雲が縄でがんじがらめに縛られていた。

二人は桐島耀真を見て、驚きのあまり目を見開いた。

桐島耀真は長年我慢してきたが、ついにこの日が来たのだ。

「どうだ、お前たちも数日経ったな?」彼は桐島忠の口から布切れを引き抜いた。

「桐島耀真、お前を育てたこの俺に、桐島家への恩返しがこれか?」桐島忠は怒りを込めて言った。

桐島耀真は彼の言葉を聞くだけでうんざりし、すぐに布切れを彼の口に押し戻した。

「もう十分だ。桐島家の者は本当に卑劣だな。桐島詩雲、ここは見覚えがあるか?お前が初めて人を殺した場所だ!今日ここで死ねるなんて、嬉しいだろう?」

桐島詩雲は必死に首を振り、恐怖に満ちた目をしていた。

この時、桐島耀真は株式譲渡書を取り出し、ナイフで桐島忠の手を切り裂いた。すぐに血が流れ出し、彼は乱暴に彼女の親指を押さえつけ、譲渡書に押印させた。

そして、桐島耀真は二人の口から布切れを引き抜いた。「さあ、父娘二人とも、何か遺言はあるか!」

桐島詩雲はすぐに普段の横柄な態度を捨て、「お兄さん、お願い、私を許して、間違ってたわ!」と言った。

守屋朝陽はその醜い態度を見て吐き気を催し、彼女の椅子を蹴飛ばした。彼女は惨めに床に転がった。

「この卑しい女、お前は咲姫をどう傷つけた?彼女と母親をどんな目に遭わせた?お前の醜い野心のためだけに?そんなことをしていた時、なぜ間違いを認めなかった?」