第442章 骨灰箱

霧島咲姫は目の前の世界がぐるぐると回っているように感じた。

目が閉じかけた時、彼女は見覚えのあるシルエットを見たが、その後完全に気を失ってしまった。

霧島咲姫が目を覚ましたのは三日後のことだった。周囲の環境を見回すと、一面の寂しい白だった。

そのとき、彼女の傍らにいたのは守屋朝陽と桐島耀真だった。

彼女は心が沈んだ。神城連真はやはり来なかったのか?

彼女は突然思い出した。気を失う前、確かに桐島詩雲に誘拐されていた。子供、自分の子供は無事なのだろうか?

その時、彼女はお腹に触れたが、空っぽだった。

彼女は感情が高ぶり、「子供は?私の子供はどこ?」と言った。

守屋朝陽と桐島耀真は顔を見合わせ、無力に頭を振った。「子供はもういない!」

守屋朝陽はこの時、後ろのテーブルから白い小さな箱を持ってきた。「咲姫、ごめん、子供は助からなかった!これは二人の赤ちゃんの遺灰だ!」