東雲麗奈はこの時、東條甘音を怒鳴りつけた。「あなたも名家のお嬢様のはずなのに、どうして人の彼氏を誘惑するような卑劣なことができるの?」
東條甘音は本当に呆れた。自分が助けたのに、逆に責められるなんて?
霧島咲姫は必死に感情を抑えながら言った。「麗奈、甘音はそんな人じゃないわ。座って、ちゃんと話し合いましょう。甘音の話を聞いてから判断したらどう?」
東雲麗奈はしぶしぶ頷くしかなかった。
東條甘音は腕を組んで、東雲麗奈を見ようとしなかった。
霧島咲姫が彼女を軽く押すと、やっと口を開いた。「私だって一応有名人なんだから、こんな大きなリスクを冒してまで、底辺の男と遊ぶ必要なんてないでしょ?私が負うリスクは神谷睿一より大きいんじゃない?」
東雲麗奈はようやく東條甘音の言葉を考え始めた。確かに彼女の言うことは間違っていない。