第477章 偽装記者

杉山美香はようやく表情を変え、霧島咲姫から目を離さなかった。

霧島咲姫は話し続け、彼女のデビューのニュースから最近のニュースまで、杉山美香は興味深く聞いていたが、それでも彼女を遮った。「わかったわ、あなたを信じるわ。じゃあ話しましょう。でもこれらのことは絶対に秘密にしておいてね!」

霧島咲姫は力強くうなずいた。「ご安心ください、杉山お嬢様。私はあなたのファンですから、絶対に口外しませんよ!」

東條甘音はとても驚いた。霧島咲姫がこれほど多くの準備をしていたとは思わなかった。まるで杉山美香の家系図まで暗記しているかのようだった。

杉山美香はようやく口を開いた。「実は、この蒼井さんのことは愛してないの。ただ彼は私の若さと美しさが好きで、私のすべてを受け入れてくれるだけよ!」

霧島咲姫は続けて尋ねた。「私が男性だったら、きっと杉山お嬢様のことを好きになるでしょうね!蒼井さんはあなたにどれほど良くしてくれるんですか?皆さん彼には家庭があることを知っていますし、あなたに送金したりすれば奥さんにすぐバレてしまいますよね。」

杉山美香は今や狂ったように笑った。「ハハハ、あなたたちは知らないでしょうけど、彼の妻はただのブスよ。そんなことには全く気にしないわ。あの愚かな女は自分の財産まで全部出して蒼井さんを援助しているけど、彼女は知らないの。当時、蒼井さんは全然破産なんてしてなかったのよ。そんな口実を作って、すべての資産を移転させただけ。移転先は私のいとこの口座よ。」

東條甘音と霧島咲姫は表面上は冷静さを保っていたが、心の中では非常に驚いていた。

「杉山お嬢様、彼はどのくらい移転させたんですか?きっと数十万はあるでしょうね!」霧島咲姫はわざとそう言った。

杉山美香は嘲笑的な表情で言った。「だからあなたは小さな記者でしかないのよ!数十万で満足するなんて!言っておくけど、3億よ、3億円よ!」

彼女は驚いたふりをした。「まあ、それは私たちのような人間には想像もできない天文学的な数字ですね!彼はあなたにバッグや家、車などのプレゼントはしましたか?多くの大物経営者は恋人にそういったギフトをするって聞きますけど!」