霧島咲姫は電話を切るとすぐに弁護士に連絡し、関連する状況について相談した。
弁護士は朝日奈綺々と直接会って、訴訟の詳細について話し合いたいと希望した。結局のところ、関係する財産や証拠が多すぎるため、直接会って詳しく話し合う方が安全だった。
朝日奈綺々は電話を受けると、すぐに家政婦に娘の世話を頼み、約束の場所へと急いだ。
東條甘音はこの時、もはや自分の興奮した感情を抑えることができず、杉山美香が転職したモデル事務所に直接向かった。
その会社の社長の息子は自分の親友だったので、何か要求があれば彼の助けを借りて実現できるはずだった。
会社に着くとすぐに、久我義天が自ら出迎えに来た。
「今日はどうして私に会いに来てくれたの?」久我義天もまた大らかな人物だった。
東條甘音は眉をひそめて言った。「あなたの会社に最近、杉山美香という新しいモデルが来たんじゃない?」