卓田越彦は少し困ったような表情を浮かべた。彼女は彼を信じると言ったが、その声には恐怖が滲んでいた。
しかし、彼も自分を責めるしかなかった。最初に節度を知らず、彼女をこんなに怯えさせてしまったのは自分なのだから。
「いいよ、おじさんは待てるから、今夜はもういいよ。怖がらないで、いい?」
鈴木音夢は卓田越彦がそう言うとは思っていなかった。彼はついに自分の気持ちを考えてくれたのだ。
しかし、彼女は彼の胸にぴったりと寄り添い、歯を食いしばって、小さな手で彼の腰に腕を回した。「おじさん、私...私はできると思う」
卓田越彦は軽く目を細め、今の彼女の表情を見たいと思った。しかし、灰色がかった光の筋しか見えなかった。
彼は手を伸ばして彼女の頬をつまんだ。柔らかかった。「いいよ、まずはお風呂に入ろう」