第457章 こんにちは、卓田夫人11

三十分後、家族三人はベッドに横になり、卓田越彦は母娘二人を見ながら、物語を語り始めた。

チビちゃんは真ん中に寝そべり、真剣に聞いていたが、しばらくすると、とても真面目な表情で尋ねた。「パパ、私はいつウサギの弟ができるの?夜一人で寝たら、弟ができるって言ったじゃない?」

鈴木音夢は杏子の言葉を聞いて、卓田越彦を強く睨みつけた。

彼女は横を向いて布団をかぶり、寝た方がいいと思った。

卓田越彦は軽く咳をした。チビが彼に不満を持っているようだ。

彼は真面目な顔をして、「杏子は弟が欲しいの?」と聞いた。

「うん、弟と遊びたいな」

卓田越彦は寝たふりをしている妻をもう一度見て、「ねえ、杏子の言葉聞いた?杏子は弟が欲しいって」

鈴木音夢は卓田越彦を消し去りたい気持ちでいっぱいだった。彼自身が不真面目なくせに、杏子まで巻き込むなんて。