第500章 身世の秘密9

卓田様は、将来あのガキが自分の大切な娘を連れ去るかもしれないと考えると、胸が痛んだ。

卓田越彦はピンク色の豚の寝間着を取り出し、チビちゃんに着替えさせた。

彼は杏子をベッドに連れて行き、少し躊躇してから「杏子、パパに教えて、書陽さんのことをどう思う?」と尋ねた。

「谷口書お爺さんが言ってたよ、書陽さんはいつも部屋で勉強してるけど、私が彼の部屋に入って遊ぶのを許してくれるってことは、書陽さんが私と遊ぶのが好きってことだよね」

チビちゃんはこの時、自分の部屋を見回した。典型的なピンク色のプリンセスルームだった。

書陽さんの部屋は深緑色を基調とし、飛行機や戦車、大砲のモデルがたくさんあった。

「パパ、どうして私の部屋には飛行機や大砲がないの?」

卓田様は思わず血を吐きそうになった。彼女は女の子なのに、なぜ飛行機や大砲で遊びたいのか?