第197章 結婚証明書を離婚証明書に交換する（4000字）_2

草場盟子は心配そうに電話を切った秋田結を見つめていた。

彼女の視線に気づいて、秋田結は簡単に説明した。「弁護士によると、上野卓夫は財産の半分を私にくれるそうよ。もし彼の財産が要らないなら、一緒に民政局に行って証明書を交換するって」

「どういう意味？」

草場盟子は困惑した。

秋田結は手でこめかみを押さえながら、「頭がぼんやりして、彼が何をしようとしているのかよくわからないわ」

「じゃあ、財産の半分をもらうことに同意したの？」

草場盟子は冗談めかして言った。「もし彼の財産の半分をもらったら、この先一生懸命働く必要はないわね」

「他人のお金を使うのは気が引けるわ。やっぱり自分で稼いで自分で使うのが好きよ」

秋田結は目を伏せた。

長いまつげが瞳の奥の感情を隠した。

再び目を上げたとき、整った顔立ちは穏やかで静かだった。「午後、民政局に行くことに同意したわ。盟子、お昼は私を起こさないで。少し寝ないと、午後に書類にサインするとき間違えそうだから」