第31章 黒田社長の頭上が少し緑 お気に入り登録をお願いします(2)

藤原海翔は目ざとく、すぐにインスリンだと気づいた。まさか、甘奈は糖尿病なのか?

甘奈は小さな唇を尖らせ、藤原海翔のそんな様子を見て、にこにこと口を開いた。「藤原おじさん、ママがこれはエネルギー注射ロケットだって言ったの。へへ、だから今はエネルギー満タン、私というリーダーについてくれば将来有望よ」

藤原海翔の黒い瞳は少し虚ろになり、その後、注射を打ち終えて痛みに震える小さな子の姿を見て、かがんで小さな子を抱きしめた。

「うん、信じるよ。甘奈リーダーの指導の下、私たちのクラブはきっと日々発展していくよ。僕は...フォロワーで、誇りに思うよ」

「やったー」

藤原海翔は後ろで頭を下げたまま器具を片付けている西村绘里を見て、複雑な表情を浮かべた。

糖尿病か、それは金のかかる病気で、人を消耗させる。次から次へと、绘里ちゃんは一体どれだけのことを自分に隠しているのだろう?