第277章 腹部の帝王切開の傷跡1更(9)

黒田真一は食べる量がさらに少なくなった。

食欲がない、そう、西村绘里が作る美味しい料理がないからだ。

西村绘里は藤原海翔から送られてきたメッセージを受け取った後、視線を携帯から離し、自ら口を開いた。

「黒田社長、ちょっとトイレに行ってきます。」

「ああ。」

黒田真一はさらりと返事をし、西村绘里の表情に少し異変を感じ、眉を少し寄せた。

「黒田社長、ごゆっくりどうぞ。」

そう言うと、西村绘里は口元に明るい笑みを浮かべ、興奮した様子で携帯を手に取り、入口へ向かって歩き出した。藤原海翔が教えてくれた個室番号に従って、藤原海翔と甘奈の姿を探した。

……

同じ階の216号室。

西村绘里がドアを開けると、藤原海翔の腕の中で甘奈が戯れている温かくて可愛らしい光景が目に入った。西村绘里は思わず口元が緩んだ。