日曜日:
朝、西村絵里がまどろみから目を覚ますと、案の定、胸元が大きく濡れていた。
自分の家のお姫様と一緒に寝て……
お姫様は本当にびしょびしょで、自分の体中に唾液をたらしていたのだ。
西村絵里は仕方なく口元を緩め、隣には既にお姫様の姿がなかった。西村絵里は思わず眉をひそめた。
普段の週末は、いつも甘奈が寝坊するのが大好きだったのに。
今日は……
本当に興奮しているようだ。
結局のところ、甘奈にとって、記憶がある限り、ボーイというグループが好きだった。
幼い頃から大きくなるまで、この三年間、ずっとボーイの歌を聴きながら育ってきたのだ。
自分のアイドルに会えるのだから、その気持ちは当然とても良いものだろう。
……
西村絵里が服を着替えて部屋から出てきたとき、小さなロリータがテレビの前に立って興奮して熱心に叫んでいるのが聞こえた。
「ボーイ頑張れ……はは、かっこいい……素敵だわ。」
西村絵里:「……」
朝早くから、小さなロリータがこんなに興奮している。
西村絵里は仕方なく口元を緩め、ドア枠に寄りかかって、静かに言った。「甘奈さん、ボーイのファンではない私の気持ちを少し考えてくれない?朝からどうしてそんなに興奮してるの?」
甘奈は小さな口をぱくぱくさせながら、一晩寝て起きたばかりで、髪の毛はまだ少し乱れていて、丸子ちゃんのパジャマを着て、とても可愛らしかった。
「ママ、私のアイドルを尊重してくれない?……」
「うーん……」
「ママ……毎日アイドルの歌を聴くの、今夜は彼らに会えるの?」
「うん……」
「やった、夜にはおじさんにも会えるのね、はは、超かっこいいおじさん、わーい……ママ、私すごく嬉しいの、全身がふわふわしてる感じ。」
西村絵里:「……」
甘奈、そこまでしなくても?
西村絵里は小さなロリータの目の中の喜びを見て、思わず笑みを浮かべた。
「うーん……いいよいいよ、甘奈が嬉しければそれでいいわ、あなたったら小さな恋する乙女ね。」
甘奈は西村絵里がそう言うのを聞くと、すぐに真剣な顔をして、とても真面目に言った。
「ママ……普通、私みたいな熱狂的なファンのことは、脳みそがないファンって言うのよ、どうして私を小さな恋する乙女って言うの?全然的確じゃないわ。」
西村絵里:「……」
脳みそがないファン。