第352章 ママ、パパに身を任せて1更(5)

西村絵里は混乱していた。

甘奈はあまりにもひどすぎる。

ママだけを愛して、そんなに浮気性にならないでくれないかな。

黒田真一はそれを聞いて気分が良くなり、少しも惜しむことなく褒め称えた。「さすが俺の黒田真一の娘だ...本当に賢い。」

西村絵里:「……」

自画自賛、黒田真一、本当にもういい加減にして。

……

寝室に戻って:

さっき二人が寝室でしていたこと……

はっきりと目に浮かぶ。

黒田真一の黒い瞳はさらに深みを増し、視線は西村絵里の真っ赤な顔に落ちた。まるで赤いリンゴのようで、薄い唇が少し上がった。

甘奈は大きなベッドに置かれ、興奮して小さな手を振った。

「パパ、ママ、早く来て。」

「はい。」

西村絵里と黒田真一は少し困ったように小さな女の子の様子を見て、自ら進んで小さな女の子の両側に寝た。

西村絵里は多かれ少なかれ落ち着かない様子だった。

どうすればいいのか分からず、習慣的に小さな女の子を抱きしめた。

「さあ...ママが抱っこするから、早く寝なさい、もう遅いわ。」

「いやいや、パパに抱っこしてほしい、まだパパに寝かしつけてもらったことないもん。」

甘奈は当然のように言って、黒田真一の胸に寄り添った。

黒田真一:「……」

小さな女の子の体はとても小さく、柔らかくてぷにぷにして、ミルクの香りがした。

そして...とても不思議な感じ。

ベッドで寝かしつけるのは、普段抱きしめるのとはかなり違う。

子供を寝かしつけるのは、より父親がすることのようだ。

「わかった。」

黒田真一は少し慌てて、大きな手を甘奈の肩に置き、自分の想像通りに、小さな女の子の背中をトントンと叩いた。

西村絵里はその様子を見て思わず口を開いた。

「叩かなくていいわ、ただ彼女を抱きしめて寝かせればいいのよ。」

「わかった。」

黒田真一は腕の中の小さな女の子を見て、薄い唇をまた少し引き締めた……

小さな女の子...とても可愛い。

甘奈はにこにこして、本当に嬉しくて仕方がないが、眠れないのだ。

「パパ...歌を歌ってくれない?」

「ごめん、歌は歌えないんだ...」

「じゃあ、冗談を言ってよ。」

「うーん...それもあまり得意じゃないんだ。」

甘奈:「……」

あらら、パパってこんな感じなんだ。