第354章 ママ、パパに身を任せて1更(7)

とても心地よい音色だった……

黒田真一は音楽的センスが優れていた。

西村絵里は目を伏せた……

いつの間にか、男性の磁性のある歌声の中で、深く眠りについていた。

黒田真一の前では、無防備で警戒心を解いていた……

西村絵里にとっては極めて珍しいことだった……

……

一曲歌い終わると、黒田真一は母娘が二人とも眠っていることに気づいた。

さすが母娘、寝姿も全く同じで、体を丸めて、とても可愛らしかった。

黒田真一は目を細め、自ら甘奈と西村絵里の薄い掛け布団をかけ直した。

甘奈は最初、黒田真一に甘えていたが、熟睡すると、思わず西村絵里の胸元に寄り添い、特に女性の胸に顔を埋めていた。

おそらく小さい頃の授乳の習慣からだろう。

黒田真一はそれを見て、薄い唇がかすかに微笑んだ。

かわいい子だ……とても甘えん坊だ。