第405章 名目上の夫婦1更(3)

西村絵里は急いでドアを押し開けた。

やはり……

以前から既に内装が整っていた部屋が再び改装され始め、壁はピンク色に塗られ、まさに王女の部屋のようだった。

西村絵里は口元を引き締めた……

前回、黒田真一が甘奈のために別の部屋を用意すると言ったのは、ただの口約束ではなかったのだ。

どうやら、昨日自分と黒田真一が仕事に行っている間に、既に人を派遣して準備していたようだ。

西村絵里は唇を噛んだ……

黒田真一の甘奈に対する態度は、本当に悪くない。

実際、わざわざ子供部屋に改造する必要はなく、あの部屋は既に十分良かったのだ。

今回は甘奈のためにオーダーメイドで、新しいデザインにしたということだ。

……

西村絵里は静かに部屋から退出し、寝室へと向かった。

寝室に入ると、まだ時間が来ていないため、父娘はぐっすりと眠っていた。