西村絵里は急いでドアを押し開けた。
やはり……
以前から既に内装が整っていた部屋が再び改装され始め、壁はピンク色に塗られ、まさに王女の部屋のようだった。
西村絵里は口元を引き締めた……
前回、黒田真一が甘奈のために別の部屋を用意すると言ったのは、ただの口約束ではなかったのだ。
どうやら、昨日自分と黒田真一が仕事に行っている間に、既に人を派遣して準備していたようだ。
西村絵里は唇を噛んだ……
黒田真一の甘奈に対する態度は、本当に悪くない。
実際、わざわざ子供部屋に改造する必要はなく、あの部屋は既に十分良かったのだ。
今回は甘奈のためにオーダーメイドで、新しいデザインにしたということだ。
……
西村絵里は静かに部屋から退出し、寝室へと向かった。
寝室に入ると、まだ時間が来ていないため、父娘はぐっすりと眠っていた。