第418章 夫婦同心その利は金を断つ2更(5)

西村絵里は美しい瞳を見開き、思わず尋ねた。「村上秘書、私が泊まるのは普通の部屋ではないのですか?」

一般的に、最上階はプレジデンシャルスイートで、最高の眺望を楽しめる場所だ。高みに立ち、世界を見下ろす王者の威厳を感じられる場所である。

「西村さん、黒田社長は...あなたたち二人が同じ部屋に泊まるよう手配されました...」

西村絵里:「...」

西村絵里はその言葉を聞いて、口元の笑みが凍りついた。

「結構です。私は他の同僚と一緒に泊まります。」

「黒田社長のお言葉では...あなたたちは夫婦だから...同じ部屋に泊まれば、経費を節約できるとのことです。」

西村絵里:「...」

黒田真一のような偽善者がいるものだろうか?

お金の無駄を心配するなら、なぜプレジデンシャルスイートを予約したのだろう?