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静かな午後の時間。
豪華な大統領スイートには露天風呂が備わっており、全体が黒を基調としたヨーロピアンスタイルの内装で、上品かつシンプルな贅沢さを醸し出していた。
西村絵里は全身が痛み、力が抜けていた。
しかし黒田真一は精力的で、明らかに満足した表情をしていた。
そのため、西村絵里は一人で屋上の展望椅子に座り、長いドレスを着て、とても優雅な姿だった。
甘奈は可愛らしい小さな水着に着替えて、黒田真一と一緒に露天プールで遊んでいた。
西村絵里は小さな女の子が水を怖がり、黒田真一の首にしがみついている様子を見て、思わず口元が緩んだ。
小さな女の子は本当に自分の性格を受け継いでいるようだ……水を怖がるところも。
黒田真一については……
西村絵里は黒田真一が水着一枚だけを身につけ、引き締まった胸板が空気にさらされ、特に野性的で魅力的に見えることに気づいた。
筋肉質な胸板、はっきりと浮き出た筋肉……
そこには、昨夜自分が残した爪痕がまだ残っていた。
西村絵里は不自然に視線をそらした……
しかし……
それでも思わず男性の腹部に目が行ってしまう。
人魚線が、とてもセクシーだった……
昨夜、思わず小さな手を伸ばして男性の背中を掴んだとき、男性の胸の感触が非常に魅惑的だったことをはっきりと感じることができた。
黒田真一は……本当に妖艶な存在だ。
「パパ、手を離さないで……怖いよ」
「大丈夫、いい子だね。パパにつかまっていれば、甘奈に何も起こらないよ、いいかな?」
「うーん……」
甘奈は水の中で一回り遊んだので、髪の毛が濡れてしっとりとしており、小さな顔がとても清潔に見えた。
でも、本当に怖かった。
でも、遊びたい気持ちもある……
西村絵里は小さな女の子が黒田真一の胸に寄り添い、一緒に水中を泳いでいる様子を見ていた。黒田真一の姿は非常に敏捷だった。
西村絵里は男性のすべてについて文句を言いたくなった……
しかし言葉が唇まで来ても、何を言えばいいのか分からなかった。
昨夜の大変な経験を経て、彼女の思考はまだ混乱していた。
しかし小さな女の子は明らかに楽しんでおり、しばらくすると水を怖がらなくなっていた。
時々軽く笑い声を上げ、本当にナイチンゲールのように優しい音色だった。
「パパ……すごく楽しい」