第499章 黒田さんが用意したサプライズ2更(10)

西村絵里は顔を赤らめた。

黒田真一……昨日、自分を愛していると言ってから……

どうやら……さらに人の心を惑わせるようになった。

何かが、静かに変質し、西村絵里はそれを捉える間もなかった。

西村絵里は黒田真一に手を引かれてリビングに入った。リビングの中は、すべて象牙色の大理石のテーブルで、装飾スタイルもヨーロピアンスタイルだった。

壁には、すべて14世紀ヨーロッパの古典的な絵画が飾られていた。

さらに……

いくつかは本物の原画だった。

今や本物の原画は価値が計り知れないものとなっている。

使用人たちは丁重に精巧なランチと花を運んできた。

城全体を新しく装飾していた。

西村絵里は柔らかな白いドレスを着て、黒田真一は白いカジュアルウェアを着ていた。二人が城の中央に立つと、さらに絵のような美しさが際立った。

使用人たちは美男美女が並んで立つ光景に魅了された。

本当に美しい……まるで壁画のように柔らかな美しさだった。

以前から、黒田真一は油絵から抜け出してきたような男だと思われていた。

しかし、噂の黒田奥さんもとても洗練されていることに驚いた。

そして小さな甘奈ちゃんは、まるで精巧な人形のよう……

この三人家族は、美貌が天を衝くほどだ。

……

西村絵里は甘奈が一人で二階を走り回ることを心配して、思わず二階の方向へ歩いていった。

ちょうど二階の階段口に着いたとき、小さな女の子の喜びに満ちた叫び声が聞こえた。

「わぁ……すごく綺麗!」

西村絵里は美しい瞳を見開き、急いで声のする方へ向かった。そこには、小さな女の子が唇を手で覆い、驚きの表情でプリンセスルームの前に立っていた。

西村絵里は目を見開いた……

自分が小さい頃はずっとプリンセスルームに住んでいたので、プリンセスルームについてはある程度理解していた。

でも、こんなにも美しく素晴らしいプリンセスルームがデザインされるとは……

思ってもみなかった。

天井全体が海の青さで覆われ、人魚姫の手描きの絵も添えられていた。

広々とした部屋は、かつて自分と甘奈が住んでいた2LDKよりも広かった。

柔らかいカーペットの上には、女の子が好きそうなおもちゃがたくさん置かれていた。

小さな甘奈が驚きの声を上げるのも無理はない。西村絵里も初めて見て、大いに感動した。