第500章 パパとママが残業1更(1)

西村絵里は、準備が早すぎるんじゃないかと言いたかった。

でも……

それでも、とても気に入ってしまった。

甘奈の部屋は薄い青色とピンク色で、女の子らしい雰囲気が十分に出ている。

しかし、この部屋は明らかに小さな男の子のために準備されたものだった。

部屋の中は少し暗めの色の装飾が施されていて……

そして……女の子のお人形とは違って。

この部屋には、大きな本棚全体に、リアルな玩具の銃や戦車、パズルなどが並んでいた。

西村絵里は思わず笑ってしまった。

黒田真一……

彼もなかなか頑張っているな。

自分と彼はまだそういう関係でもないのに、弟の部屋はもう前もって準備されていた。

西村絵里が嫌そうな顔をしていると、黒田真一に直接抱きしめられた。

「本当は一時的にまだ君と甘奈に見せるつもりはなかったんだ。でも見てしまったからには……どう?気に入った?これは息子のために準備したんだ、気に入った?」