第556章 色気漂う黒田さん2更(3)

この黒田真一の母親はもうこの世にいない。

山口琴子……本当に……

そう考えると、西村绘里は口元に笑みを浮かべた。

「うん……」

「どうして急に山口琴子のことを聞こうと思ったの?」

黒田真一は興味深そうに、腕の中で服が半分はだけた女性を見つめた……細い目を細めながら、自分のシャツのボタンもいくつか外れ、引き締まった胸板が露わになり、人を誘惑するようだった。

西村绘里も女性として……黒田真一のその姿に魅了されずにはいられなかった。

西村绘里は真剣に少し考えた後、黒田真一も他人ではないと思い、思い切って隠さないことにした。

「この矢崎凌空は山口琴子の人間よ……山口琴子が矢崎凌空を配置したのは、矢崎凌空に黒田グループであなたを監視させるため……同時に、このデザイン部門も非常に重要な部分だわ。結局のところ、何百億もの盗作事件が起これば……黒田グループに大打撃を与える可能性があるから……だから、山口琴子の性格からして、矢崎凌空が主任の地位から蹴落とされるのを見過ごすはずがないわ。」

黒田真一は西村绘里の冷静で的確な分析を聞きながら、細長い黒い瞳を少し細め、賞賛の光を瞳に浮かべた。

「うん……黒田奥さん、続けて、私は耳を傾けているよ」

「うーん……矢崎凌空は、以前の接触から判断すると、典型的な胸だけで頭が空っぽで、比較的怒りっぽいタイプ……彼女は白い蓮の花のように潜伏して反撃するようなことはできないわ……だから、今日のこの一件は、彼女は単なる役者で、背後には他の人が操作しているはず。私が思いつく人は……山口琴子以外にいないわ。」

黒田真一は再び満足げに口角を上げた……

自分はいったいどんな素晴らしい黒田奥さんを見つけたのか、本当に聡明極まりない。

こんな女性に出会えたのは、自分にとって大きな幸運だ。

唯一残念なのは、西村绘里が確かに聡明な女性であり、その聡明さの大部分が自分に向けられていることだ。

自分に対抗するために使われている……

そう考えると、黒田真一は再び精悍な黒い瞳を細め、暗い光が瞳の奥で広がっていった。

「素晴らしい!」

西村绘里は男性の低く魅惑的な声を聞きながら、不自然に視線をそらした。

男性の黒い瞳がじっと自分を見つめている……

しかも侵略的で、特に視線が集中しているのは、自分の胸元のようだった。