魅力クラブの個室内:
ビリヤード台の状況が緊迫するにつれ、個室内の雰囲気も急速に緊張感を増していった。
景山瑞樹は村上念美に急所を突かれても怒らなかった。藤原景裕が気に入った女性は、やはり愚かではない。
ただ、女性が賢すぎるのは良いことではない。
特に美しく、魅力的で、さらに賢い女性は、より一層犯罪を誘発するものだ。
景山瑞樹は村上念美の言葉に応えず、妖艶な視線をビリヤード台に落とし、遊び心たっぷりに不良っぽい態度を見せた。
「私の番だ」
「ええ」
重要な一球だ。今はトリックショットの局面だ。
通常、角度を計算し、力加減を調整して、角度を利用し、手球を的球に当てて袋に入れる必要がある。
村上念美の心は緊張し始めた。実際、現在の状況は彼女の予想を超えていた。
景山瑞樹は片手でプレイしているにもかかわらず、バランス感覚は依然として優れており、自分と互角の戦いをしていた。勝つためには、景山瑞樹のミスに頼るしかない。