020 言葉は人を騙せるが、行動は騙せない

魅力クラブの個室内:

部下は考え込んで、困惑しながら尋ねた。「景山様、でも3年前、村上三女さんは婚約を破棄して、藤原景裕を捨てて木村陽太と一緒に海外に逃げたんじゃないですか?この藤原景裕はまだ村上念美の生死を気にかけているんですか?」

「間違いなければ、当時藤原景裕は二度と関わらないと宣言したはずだ。」

婚約破棄の件は、大崎市中の人々を驚かせ、一時は藤原家を笑い者にした。

景山瑞樹も、そのニュースを聞いた時は驚いた。結局のところ、当時村上念美と藤原景裕が一緒になったことは、多くの人の予想を裏切るものだった。まるで子供のようにはしゃぐ村上念美が、冷たく神のような藤原景裕を手に入れたなんて誰も想像できなかった。

そして、村上念美が婚約を破棄し、木村陽太と海外へ行き、藤原景裕を捨てたことは、さらに理解し難かった。当時、藤原景裕は彼女を骨の髄まで愛していたのだから。